精霊の木 上橋菜穂子
人類が宇宙で暮らすようになり、地球型の惑星に移住するようになると、
いくつもの惑星で、先住知的生命体との邂逅が起こった・・
人類は彼らをランク分けし、開発の邪魔になり、かつ人類以下の武力しか持たない者たちは、
保護の名目のもと、徐々に巧妙に絶滅させられていった・・
少年の住むナイラ星もそのひとつ・・
人類が移住して二百年になろうとするこの星でも、先住民であるロシュナールたちは、
一般の人類が移住してくる前に、移民局の手によって、
彼らの守るべきものであった精霊の木を全滅させられ、
やがては滅びる運命にさせられていた・・
武力無き彼らが即座に殺されなかったのは、初めて発見された、人類との交配可能な種族だったから・・
そして実験は行われた・・
ロシュナールの子供を奪って洗脳し、人類の社会に暮らさせること・・
少年と少女は、そのロシュナールを高祖父に持ついとこ同士・・
少女はある日から不思議な夢を見始める・・
それは、ロシュナールの中に生まれるという、代々の母達の見たものを見ることが出来る、
時の夢見師としての力・・
そして、少年と少女は、その力を手がかりに、人類の犯した罪を、ロシュナールが守るべきものを知る・・
ロシュナールはもとは異世界のもので、その世界で滅びようとしていた精霊の木を守るために、
その種と共にこの世界へとやってきた人々だった・・
まもなくやってくる約束の時間を前に、少年と少女は走る・・
移民局の妨害を受けながら、それでも・・
デビュー作だそうで・・
このページ数にこれだけ詰め込まれてるのはすごいけれど・・
五巻完結くらいにできそう・・ それで面白いかどうかは別だけれど・・
読み口は児童文学だし、分かりにくくなってるわけじゃないので、読みやすくはあるかな・・
最後のほう二回くらい泣かされた・・
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